「ヴァイブレータ」見ました

大森南朋、ほんま夢の男性やったな…邦画夢の男性ランキング10位以内に食い込んでくる夢の男性…ほとんど白に近い金髪がアイスクリームみたいなの。トラックの閉鎖空間で段々険悪になって「おりろキチガイ!」「バカ!もーしらない!」「嘘だよブス!」「バカー!!」とかの修羅場やるんだと思って色々覚悟してたけどそうじゃなくて、でもそうじゃなくて本当によかった…夢のまま終わった…。ワインもロクに買えなかったけど、フツーにワインが買えるだけのささやかな自主性を獲得して終わった。そこでワインは買っちゃうんだけどね…アル中だけどまだ買っちゃうっていうのが、レイは階段をやっと一段上っただけなんだなっていうのが逆によかった。

あと、男女カップルのラブシーンで最も美しい構図が、女が外で排尿してるのを見守る男の図だと思ってて、それもあったのがポイント高かったわ…。排尿はよいものです…。BLだとあんま成立しないと思いますからねこれは…。百合はいけるかな。でもここは身体の構造と普段使ってるトイレが違っててほしいんだよな…。

食堂のシーンはアレ、別に本心を見せ合ったわけじゃないと思うんだよね…。希寿の「結婚してない、娘もいない、ストーカーもいない」は、男が待ってるって嘘吐いたレイに合わせてあげた優しい嘘だと思ったんですよ。そんでレイもそれをわかってるんだなー…と思ってたんですが…。穿ち過ぎなのだろうか…。確かに最初は経歴偽ってたり勃起してないチンコ見せたがらなかったりして、見栄張って虚言する伏線はちゃんと張られてるだけに、私の認知が歪んでるだけなのかもしれないと思ってきた…。

とにかく希寿はべつによくわからねーままでかまわねーから…希寿の弱さをわかりたくてトラック乗ったわけじゃねーから結婚してて娘もいてストーカーもいてくれよ…夢の男性のままでいててくれよ…。

それと無線が出てきて執拗にやってたけど、今って無線使ってるのかな? Wi-Fi飛ばしてスカイプとか専用アプリで会話したりとかしるんだろうか運ちゃん…そうだったら趣がないな…。肌の説明、無線の説明、一見無関係なテキストが全部レイの心の説明みたいに聞こえんこともないっていうのもよかった。レイが無線について「遠くのものがはりついてくるみたい」って言ってたけど、インターネットがこんだけ日常に普及しちゃったからもうその感覚実感としてはわかんないなと思った。想像はできるんだけど。使うものによって更新されていく人間の感覚とか、電波飛ばして繋がりたい人間がこんだけ普及させたインターネットは次どこいくんだろうとか考えた。この映画ほんの13年前なのに…。もう、多分今の人だったら希寿もレイもスマホ持ってそうだから「ライン交換しよーよ!」とか言ってラストシーンのもう二度と会えない感が台無しになるで。