社畜マインドが入社した

社畜マインドを持った人が入社してきたので頭が混乱している。「えぇーっ!?土日祝お休みいただけるんですかァ!?すっごいなぁ!!」とかお芝居みたいに言うので、お芝居かよと思う。社長さんの自虐っぽい冗談に「HAHAHA!」と笑う。本当にアルファベットで外国のオッサンみたいに笑っている。多分そーゆー笑い方して得意先の機嫌とってた上司が前職にいてその人のマネをしてるんだろーなとか考えている私はおべっかで笑うこともも仕事もできない。

 

会話は相変わらず頓珍漢だ。「社畜君はスキルは無いけどポテンシャルがあるからな。○○(私)さんもそうやってんけどな」「ありがとうございます~」「…。」「…(あっ)」この時点で嫌味だと分かるのだから空気がとっくに凍っている。不思議だなー字にしたらすぐわかるのに。音だとわからない。表情とか声色とか身体の様子とか全然判断材料に入ってない。いっそみんな文字で喋ってくんねーかなツイッターみたいに。

 

仕事は、社畜君が来た日はできないなりに1.5倍速くらいで片づけてしまった。しかも定時キッチリで帰るキャラなのに残業してしまった。なんということだと思った。これじゃ私が社畜君が来て焦ってるみたいだし、実際焦っている。そんな単純な反応が今まさに衆目に曝されているのかと思う突然恥ずかしくなって、「引っ越しして処々の問題が大方片付いたので仕事に集中する余裕が戻った。」とか、「直属の上司がストレスで血が出るまで壁を殴っている場面に遭遇してしまい、とても怖い。怖いが、ただ怖がっていても仕方がないので今自分が自分の立場でできることを考えてやるだけだという自覚が芽生えて正気に戻った。」とか、「社畜マインドに感化されて後ろ指を差されるのは一時的なこと。結果的にもし仕事ができるようになればやがて人は忘れるし、どういう動機だったにしろ仕事ができるようになるのは会社の目的には沿っている。だから合理的な判断で私は気にしない。」という物語を瞬時に捏造した。その物語を社長や上司に話すシミュレーションを脳内で繰り返す自分に割と早めに気が付いて正気に戻ってまた作業をした。なんと言っても社畜マインドに感化されているモードの私は正気に戻るのも早い。しかしそれが恥ずか(ふりだしに戻る

 

気持ちのはたらきを文章に起こしていて気が付いた。この会社の面接で「私は真面目で向上心ある人間です」と言ったけれど、あれは自分でも気が付かなかった大法螺だったんだ。前のバイトをしていた時は、自分の根がそういう人間だから周りの人とちょっと合わないんだよナ~とか思ってた。でも実際は怠惰で定時が早く来いと思ってるような人間で、作業の傍らラジオばっか聞いてたという事実を隠蔽したいんだろうな。なんのために?って考えるともう少し深度下げられそうな気もするけど眠くなってきた。最近何かを隠蔽するためばかりにあくせく心を働かしているんだ。それはとても疲れるからすぐ眠たくなってしまうんだ。でも生まれて物心がついてからずっとそうだった気もする。