憎しみの御揚げさん

頭痛だからネームができないのか、ネームができないから頭痛になるのか、久しぶりの爆頭痛が到来してフラフラしていた。吐き気がするので横になろうと、部屋を暗くして窓をあけた。近所のどこかから関西風だし汁のニオイが漂ってくる。関西圏以外の人には分かりにくいかもしれないけれど、きつねうどんの御揚げさんを連想するような油っこいニオイだ。私は御揚げさんが嫌いだ。ガンモドキとかおいなりさんとか本当に嫌い。特にガンモドキの中に入っている黒いツブツブ?は、消しゴムのカスに見えて仕方ないのだ。ニオイはあっという間に部屋中に充満した。

割れるように痛む頭で半分ぐらい夢を見ながら、訳のわからない憎しみというのは、こういう風に少しずつ醸成されていくのだろうと思った。