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ジュノ見た

JKシモンズ目当てにピンクのゴシック体のタイトルの洋画初めて見たんだけどすごいなこれ。なんだよこれ。こんな暗いブログをわざわざ読んでる人でピンクのゴシック体のタイトルの洋画を見てる人は絶対にいないと思うのでざっくり説明すると、てきとーにセックスして妊娠したバカがひたすら現実を受け止めずにフワフワしまくって、えっそんな調子で子供、どないするんやと思ったら、他のバカに養子に出すってことで一件落着。養子を貰う側の旦那に恋愛感情を持っているともとれる行動を無自覚にしておいて、旦那がその気になったら「私そんなのしんない!!!だって私子供のつもりだったもん!!てか不倫とかキモい!!お前最低!!!」で逆ギレ。旦那ポカーン。でもそこまではよかった。このひたすら当事者性の無い浮ついたバカもといガキを、現実という極太の縄でシメるか理不尽という鋭利な刃物でバッサリ切り捨てる方向性に進むものだと。「でも奥さんは悪くないから子供は奥さんにあげるね!!!!私は妊娠のせいで気まずくなった彼氏と仲直りするから!!!はい解決!!!」おいまじか。

 

いや、バカはいいんだ。バカの映画は面白いんや。これはなんてゆーか途中で物語の軸が彼氏と私の本当の愛(笑)の物語にすり替わったのが一番問題じゃないですか。JKシモンズが強面で「本当のお前を愛してくれる人が大事なんだよ(うろ覚え)」みたいなキャラに合わないことを話を動かす為だけにペラペラ言い出すのが問題じゃないですか。いやっちゃんとパパしてるフレッチャー先生はかわいかったです。しかしもうすごいバカ見た。バカを見たストレスのやり場がない。エンドロールのJKシモンズを女子高生シモンズと読んでみることで得る細やかな幸福を一瞬で消し飛ばすほどのストレス。生まれた子供が立派な殺人鬼に育ち、本当の母親を探し出して殺す為の旅に出る続編を作ってください。

 

サイコパスの地平

マッドマックスの上映終了時期が迫っていたので、会社帰りに見に行こうと思った。だが、隣で体調を崩し気味の先輩が定時を過ぎても依然としてダカダカ仕事をしている。

 

この先輩には普段から死ぬほどお世話になってるし、ふざけた態度をよくとるんだけどそれも容赦してもらってるし、今日もミスをフォローしてもらったし、ここはマッドマックスを諦めて先輩を助けなければ…。それが会社の機能としてマネーをいただいている人間の勤めなんや。私、えらい! 先輩のほうを向いて明るい声色と表情を作って「なにか私に手伝えることはありませんか!?」言ったとたんにぶわわわわわっと視界が涙で滲んで驚いた。この一連の感覚に覚えがあったからだ。

 

物心ついた頃から「良い子でいなければいけない圧」「悪い子を憎み蔑む圧」が異常に強く、「宿題やりたい!」とか「掃除したい!」とかよく言っていた。言いながら涙目になっていた。義務を放棄して欲求を通そうとするやつはアホだと軽蔑していた。良い子悪い子というのは実は大人にとって都合の良い子悪い子のことだとわからず、そんな風に無暗やたらに涙目になりながら自分の遊びたい欲を抑圧していたら段々頭がおかしくなっていった。旅行先で家族が遊んでいる中、プールサイドで大嫌いな地理のワークをしながらついにぼろぼろ泣いていたこともあった。それから色々とあって睡眠欲求の奴隷みたいになってた生活を経て、再び欲求を手懐け我見事社会に適応せんと試みたら、この有様だ。もうバカの一つ覚えみたいに、なにか目の前に不快な出来事があったら自分の欲求をガマンする、という抑圧のカード一枚だけでは生きていけないと思った。本当の私は他人の気持ちなんてどうでもいいサイコパスなんだ。他人の親切に甘えるだけ甘えといて、その他人様が助けを必要としている時もほったらかしてマッドマックス見に行きたがるようなサイコパスなんだ。ということを享受して、そのサイコパスの地平から他の交渉カードを開発して使って生きていかないといけない。もう他の手段を何も知らない子供ではないから。こんなに真面目そうな容姿なのに。メガネキャラなのに。他の会社ではやっていけなさそうなほど常識を欠いた人間なのに。

 

てか、涙目で「私、残業します!!」って言ってる人ってかなり異様だと思う。そんな鬼気迫る異様さを繊細に感じ取っていただけたのか、残業しなくてよくなったのでマッドマックス見に行けました。

ときめかない日記

腰から肩まですらりと細い体に小さい頭が乗っている。オシャレな身体のつくりをした男が、私の脇をすり抜けた。「かえりですか? どっかいくんですか? 待ち合わせ? なにしてる人?」目の前を歩いていた派手目な女の子に声をかけてる。ナンパだ。あーあ、「背後からの声かけは怖がられる」「質問攻めはマズイ」ってナンパ師のブログに書いてあったで。案の定女の子は、男なんていないようにさくさく歩いていく。これがナンパ師用語で言う「ガンシカ」か、などと感心しながら、今まさに私はナンパ師に「ガンシカ」されたのだなと思った。

 

会社からかなり歩いてサブカル本屋に着く。途中の銀行で降ろすつもりのなかった金を降ろして、はりきってきたけど怖い。作家が作った雑貨だとか間接照明だとか控えめなボサノバ調のBGMだとかちょっと高いリュックだとか。この空間で自由に呼吸をするには私は、サブカル度もオシャレ度も足りない。おまけに若さも読書量も知識も学歴も才能も人脈も感受性も恋愛経験も社会的地位も金も特別な悩みも年相応の経験も孤独も不幸もトラウマも病もなにもかも不足している。それでも置いてある本だけは私にも開かれている。本は私をガンシカしない。どんな人でも開いて読むだけで私に話をしてくれる。途中でやめるのも自由。本サイコー。店内を五周ぐらい回ってフラフラになったけど、どうせなら閉店まで居ようと哲学者コーナーで鷲田清一の本を物色していた。「好きなんですか?哲学とか」。疲労と空腹と妄想のしすぎでついに幻聴が聞こえたかと思った。けれど声の主が隣にいた。オシャレじゃないけどダサくはない。細くもないけどデブではない。イケメンじゃないけどブサではない。若くないけど年寄ではない。能町みね子の「ときめかない日記」に出てくる出会い系のSEにそっくりのその男は、なんだかとっても、「実際的な私の彼氏」という感じがした。しかも第一声が「好きなんですか?哲学とか」。なにそれ完璧。130点満点ワード。今後の会話の動向如何によっちゃほいほいラインのid渡すわ。それで夜中に中島義道だとか善悪だとか性欲だとか創作意欲だとか、あと明日のパンが無いだとかの話をどうか私としてくださいお願い本当は本だけじゃ本だけじゃ嫌なの。

 

「好きなんですか?哲学とか」「はぁ。中島ギドーとか好きなんです(ナンパキターwwww)」「中島…? へぇ、知らないなぁ」「(…まぁ、妄想通りにいかないのが現実だよな…)この『カイン』という本が好きなんです」「影響されてるんですか?」「影響というか、その時々の自分の考えていることと合う哲学者の人を常に探していて、で、今は鷲田清一さんが気になっているという感じです」「へぇ。どんなお仕事をされてるんですか? 僕はずっと予備校講師をしてたんですけど」「(ヤベッ今まさに『予備校講師は敗残者のニオイのする職業だからオレに合ってた』とか言ってるオッサンの本渡しちゃった…早速微妙なカードを切ってしまった…)そうなんですか」「だけど、今の仕事に出会ってとっても幸せなんです。その仕事の関係で、奥さんとこっちに来てるんですけど」「(奥さん!?!?)」「●●●●●●という仕事をしているんですけど、ふふふ、素晴らしいワークショップでみんなで内観が意識が自分の生き方がどーのこーの羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶」

 

自己啓発セミナーの勧誘だった。

いろいろな映画を見ました

・野田版研辰の討たれ

主人公が自分のハンドルネームと同じお芝居もなかなかねーなと思ってDVDで鑑賞しました。野田秀樹さんの演出がすごく面白い。舞台にしかできない仕掛けで漫画的な画面を見せるかんじが…。勘三郎さんの尋常じゃない身体能力(飛び上がって正座して着地するのを空中で止まった絵みたいに見せるとか…)も相俟って、全編作画:手塚治虫という感じでした。

歌舞伎というのはカーテンコールがないんですね。歌舞伎に明るくないので知りませんでした。勘三郎さんが「死にたくねぇ死にたくねぇ」と泣きながら舞台の真ん中で死んでしまい、幕が下がって、「まぁ、もう一回開いてケロッとした顔で出てくるんだろうなー」と思ったらもう出て来ない。拍手で終わり。全編が「仇討される方の視点から、仇討を賞賛する民衆を懐疑的に描く」というメタ視点芝居だったのに、最後の最後でメタを抜けて、本当に死んでしまった現実の勘三郎さんのことを想起せずにはいられませんでした。

 

フルメタル・ジャケット

「セッション」にどんハマりしてしまい、品評を読んでいると頻繁に出てくるこのタイトルが気になって視聴しました。スタンリー・キューブリック童貞を捨てました。面白かったです。錆びついた扉の開閉音と爆発音みたいなBGMが怖かったです。全編に渡って「ユングの言う人間の二面性」を表現していたのかなと思いました。ベトナム戦争の大義の二面性に準えて、足手まといのデブを哀れに思い優しくしつつもやはり疎ましく思うとか。傍観者的な立場だった足手まといその2のカメラマンが、自分を守るために行為者になってしまうだとか。同じ眼鏡キャラだったカウボーイが殺されてしまい、奮起して敵陣に突っ込むのも象徴的だと思いました。眼鏡というのは物語では現実から一歩ひいている人がかけるものですから。あれでもう、ずっと斜に構えていたジョーカーも、あとにはひけなくなったぞという感じがしました。ミッキーマウスマーチは、いつ敵が出てくるかもしれない夜の行軍が怖すぎて、ふと誰かが歌いだしてしまい、それが全体に伝播したのかなと思いました。ああいうのを説明無しで、狂気が盛り上がった部分だけバシッと切り取ってしまうのが作風なのかな。

 

ウルトラミラクルラブストーリー

つまんなすぎて途中から4時間ぐらい寝ました。なんだこれは…。仕事終わりに待ち伏せしてくるストーカーに徐々に心を許していく理由がわからない。いや、きもいだけだろって。(笑)そこで脱落したからもうだめだった。あと、あんな規格外のバカだったらまず免許とれないよね!? 無免許運転かもしれないけど。怪しい占い師に被れてたアソークミコが、突然語彙力が3割増しして「生命の授業」「恐怖で進化がどーのこーの」とか言い出した時、ついに宗教で頭おかしくなったフラグかと思ったら全然そんなことなかったし。ウルトラミラクルラブストーリーってタイトルだけ見たらクソつまんない映画だけど、本当にクソつまんない映画だった。なんでこんなにつまんないのかというと、やっぱり私はようじん君のこと好きになる気満々で見てたのに、最後まで全然好きになれなかったっていうところなんだろうな。

家賃4万のウロボロス

これは夢だ。父親に布団の中に入ってこられて、小声で名前を囁かれながら脹脛を掴まれる。オナニーしてる時に母親や妹に部屋に覗かれる。定番の明晰夢。一人暮らしをしてから初めて見た。もう呻き声をあげながら汗だくで目が覚めることはない。またかと思う。まだかと思う。まだ私は解放されとらんのか。ベッドから降りて暫くしても脹脛は指の形に熱い。

 

最近週末になると母親からLINEがとんでくる。内容は猫のアップの写真+文字が「おーい!」だけ。なんなん? 「おーい!」って。めっちゃ怖いんだけど。母親はこのようにして自らの寂しさを自らのものとして責任を持って言語化することのできない人だ。前帰った時の母は、朝から風邪気味なのにどこかに出かけて、3時前にやっと帰ってきたと思ったら、昼飯に食卓が真緑。本当に緑色のものしかない。しかも量が多すぎる。「野菜不足やゆーてたやろー、知り合いの畑で収穫してきてん~♪」私は大嫌いなセロリのスープを吐き気と一緒に飲み込んだ。やっぱりこの人は頭が少し狂っているんだ。

 

絵や漫画は、過去に人に貰った褒め言葉を反芻したり、これから貰えるかもしれない褒め言葉を妄想しながら描いている。そんなことしてたら目の前のものが見えなくなり、どんどん質が下がる。そっちに夢中になっていることに気づくと打ち消すことができるけど、気を抜いたり間が空くとノイズはすぐに混ざる。うるさい。一刻も早くパンドラの箱を空けなければ。パンドラの箱を空けて、人に褒められるような漫画を描く為には、人に褒められることを欲望することをやめないといけない。自分の尾を呑み込もうとするウロボロスは、最後にはそこにいた蛇はどうなってしまうんだろう。どのみち脹脛を掴んでいるのは私自身だ。そんなことはもうずっと前からわかっているのだけれど。

コーヒーが好きなデブの体臭は甘い

男の子ってなんだか、どんなにおとなしそうに見えても、「オレのやり方」を持っててそれで通そうとするよな。私が提案した方法に沿って「なおします」と口で言ったクセに、「オレ流」そのまま提出して案の定やり直し食らってた新入社員を見ながら思ってた。バイトだからかな。女だからかな。よくわかんねーけど私の話はいはい聞いてるふりして全然聞いてないよね。偉い人のいる前では腰低そうな態度して、下っ端しかいない朝はタバコの匂いプンプンさせて始業3分前に滑り込んで来るんだもん。きみ、知ってる? 自意識を手っ取り早く誰にでも認知できる形式に変換したものが体臭なんだよ。どこの誰がそんなこと言ったのかとゆーと、一般人のニオイフェチの私なんだけど。あとこの新入社員は例の社畜マインドじゃない。社畜マインドは研修でなんらかのなにかが引っかかって落ちてもう来ない。だけど私はまだ会社にいます。

 

その会社で落ちこぼれが一人いて、今度そいつがバイトになって代わりに私が正社員になるかもしれないって。正社員って。なんだろうと思った。自分の存在している世界線がおかしくて、久しぶりに軽いパニック発作を起こした。毎日私の中では私の評価がこき下ろしと理想化の間で激しく揺れているけど、私の外の現実は存在していてそこで同じく現実として存在している私の一角は成長しているということになっているのかと思った。それが嬉しいのか嫌なのかよくわからない。いや嬉しいに決まってるけど嬉しいと気取られるのがなんとなく後ろめたくて話をされた時反射的に目をそらした。目をそらした!と思った。本当に嬉しい人間はそんなリアクションをするだろうか。私はある日突然会社を辞める気がしている。ある日突然高校を辞めてしまった日から、今までずっとそうだったみたいに。

 

そういえば「僕、この会社で頑張ったほうなんで残ってるんです」と落ちこぼれが言ってたっけ。こいつ、たまに子供の笑い方をするんだよな。肩から腹から大きな息を小刻みに切って吐き出すみたいな、いつのまにかできなくなった子供の笑い方。あの笑い方まだできる20代後半初めて見たわ。気持ち悪くて気持ち悪くて、でもなんか、お前、本当に楽しいんだなって思っていた。

日曜日になると死ぬことばかり考える

死にたいのほうじゃなくて死にたくないのほう。朝になるとあぁ死ぬ、フルタイムで働くと平日は一瞬で過ぎていくし土曜日は一日疲れているし日曜日はこうして一瞬で過ぎていくし人間は死ぬんだ、死ぬ死ぬ死ぬのいやだ死にたくない死にたくない死にたくないと思いながら仮面ライダードライブを見て、太陽が沈んだ頃になると「あぁ…なんだ…こうして平等に夜が来るように死がくるというなら悪くないかもな…」とか思いながら風呂に入って寝るみたいなサイクル。深層意識的には平日は常時死んでいるという設定なのだろうか。